女性の薄毛治療

薄毛の悩みは男性だけのものではありません。ある大手の薄毛治療病院では女性の占める割合が2割弱に達しています。

これは、男性が年を取ると薄毛は老化現象だからしょうがないとあきらめる人が多いのに対し、女性の場合はいくつになっても薄毛に抵抗があり、非常に大きなストレスとして受け取る傾向があるという女性心理と関係があります。

女性の薄毛になる人には2つのタイプがあります。1つは40代、50代を中心とする更年期周辺の年代です。加齢のみならず、閉経前後で女性ホルモンバランスが崩れることが影響していると考えられています。

もう一つは20歳代を始めとする若い世代です。このグループは、仕事でのストレス度合いが高く、食事の不規則、栄養バランスも崩れがちで、睡眠不足も高い割合で見られます。そうした生活全体の乱れからくる薄毛は少なくありません。もちろん、他の病気からくる、例えば甲状腺疾患による薄毛症状も見られます。

ここで実例を見てみましょう。

40歳代の女性Kさんの場合。

この方は家を留守にしがちな夫と高校生の子供のいる主婦です。病院に行った時には、頭頂部全体で地肌が透けて見えるほど薄毛が進行していて、まだ40歳代だったこともあって、かなり苦しんでおられました。本人は買い物で出かけるのも嫌、友達にも会いたくない、家にから一歩も出たくない、何もする気が起きない、というほど思い悩んでいました。

かつらも持っていましたが、使っていても、何か人を欺いているというような後ろめたさがあって、それほど積極的に使っていませんでした。

薄毛治療はミノキシジルと言う発毛を促す薬の使用から開始しました。半年ほど使うと、本人も発毛効果を実感し始め、「非常に良いです!」という前向きな言葉が本人から聞かれるようになりました。

その後も経過は順調で今も薄毛治療を継続していますが、薄毛が解消されたことで非常にポジティブになられています。気分が晴れ晴れとして、外出もおっくうでなくなり、友人ともたまにお出かけするようになりました。

 

更年期女性の薄毛原因

女性が40~50代と言う年代になると、女性ホルモンの急激な減少などホルモンバランスの乱れが顕著に起こってきます。それにより心身ともに大きな変化が引き起こされます。

女性ホルモンのエストロゲンは髪の毛の成長に深く関与しています。髪の毛の成長を促し、頭皮のコラーゲン量を増やして髪にハリやコシを与え、頭皮の血流を増加させることでヘアサイクルの成長期を延長させるとも言われています。

こうした女性ホルモンが更年期に減少すると、頭頂部付近で薄毛が進行するのが典型例です。

こうした更年期女性の薄毛治療は、治療が進むにつれ、髪の毛以外の事、家族の事や夫との夫婦関係、腰が痛いといった体の変調と、多岐にわたっていくことが多いようです。

年齢的にもちょうどライフステージが変わるころでもあり、女性ホルモンの影響もあって、心身両面で問題が表面化してきやすい年齢なのかもしれません。

 

治療は発毛促進

頭頂部や前頭部の髪の毛のボリュームが減ってくると、例えば前髪をアップするような髪形のセットが難しくなります。おかしいなと感じた頃には、前頭部以外の部分でも薄毛が進行し、地肌が透けている箇所も増えています。それで、「私の体に大変なことが起きている」と思い悩んで病院に行く人が多いです。

 

ミノキシジルによる治療

女性への治療では、発毛を促すためにミノキシジルを使うのが標準的です。また、その人の生活状況に合わせてサプリメントを追加するケースも多いです。

また、元々更年期で女性ホルモンが減少することが原因なので、女性ホルモンのような働きをすると言われているスピロノラクトンと言う利尿剤を使う事もあります。

また、女性ホルモンと似た働きをするイソフラボンを多く含む食事を積極的に進めたりもします。

 

 

参考文献

講談社「薄毛・抜け毛を直す」 小林一広、脇坂長興、武田克之著